ウィズコ通信“道”1月号 今月のコラム

令和3年度の「税制改正大綱」について

少し遅くなりましたが、新年明けましておめでとうございます。資産コンサル部の上屋です。
いつもは年末年始に家族旅行をしていましたが、今回は自宅で家族とゆっくりしていました。皆さんはいかがお過ごしでしたでしょうか? 
例年は年明けから賃貸市場では一番の繁忙期になるはずですが、自粛要請も出ているので人の動きも制限されると、あまり期待が出来ない状態です。早く終息することを願うばかりです。
さて、今月は、12月10日に与党より発表された令和3年度の「税制改正大綱」について不動産に関する内容についてご説明したいと思います。
「税制改正大綱」は例年、この時期に発表され、国会で審議され、4月頃から施行されますので確定ではありません。また、内容についてもハッキリしていないことがございますのでご了承ください。

●令和3年度税制改正の基本方針

今年の税制改正における基本方針は次の7つになります。
「1. ウィズコロナ・ポストコロナの経済再生」
「2. デジタル社会の実現」
「3. グリーン社会の実現」
「4. 中小企業の支援、地方創生」
「5. 経済社会の構造変化を踏まえた税制の見直し」
「6. 経済のデジタル化への国際課税上の対応」
「7. 円滑・適正な納税のための環境整備」
の7つを取り上げています。

新型コロナウイルス感染症で経済が落ち込み、企業や家計の後押しする対策のための方針で、新しい働き方として、テレワークやデジタル化を進めていくための方針のようです。
個人に対する不動産関連の改正では、「住宅ローン減税の延長、要件緩和」「固定資産税上昇を据え置く措置」「登録免許税・不動産取得税の特例措置の延長」「災害ハザードエリアからの移転促進のための特例措置の創設」などが挙げられています。
それ以外にも業者向けの改正では、「買取再販で扱われる不動産取得税の特例措置の延長」「サービス付き高齢者向け住宅供給促進税制の延長」などが予定されているようです。

●住宅ローン減税の延長・要件緩和について

住宅ローン減税についての改正を項目に分けてご説明します。
 ①通常より3年長く適用される(最大13年)特例措置を2年延長
  本来は、2020年12月末までに入居することが条件でしたが、2022年12月末まで2年延長します。
 ②対象物件の床面積の緩和
  住宅ローン減税の適用要件として、床面積の最低限度がこれまでの50㎡から40㎡に緩和されます。
  単身世帯のマイホーム購入が増えてきたことから、単身用のものでも対応できるように床面積を40㎡まで、引き下げました。ただし、この面積は登
記簿面積(内法面積、壁の内側まで)で超えていないといけないので、販売資料やインターネット広告などの床面積(壁芯面積、壁の中心まで)で
  はないので注意が必要です。
 ③小規模物件には所得制限の引き上げ
  先ほどの床面積緩和を受けて、40㎡以上50㎡未満の住宅の場合、購入者の所得制限を3000万円から1000万円へ変更します。
  その年の合計所得が1000万円を超える年に関しては住宅ローン控除が適用されなくなります。
  現在、住宅ローン金利は住宅ローン控除の1%よりも低いことから、利息よりも多く控除が受けられることが問題視され、2022年度には支払った利
  息、もしくは1%のどちらか少ない方に見直す方針も記載されていました。

●固定資産税上昇を据え置く措置について

住宅地や商業地にかかる固定資産税は、コロナ禍前の近年の地価上昇による負担増を抑えるため、特例措置として、令和3年度に限り、納税額が上がる場合は据え置き、2020年度の支払い額とします。逆に地価が下がる場合は、そのまま土地の税額を引き下げることになります。

建物に関しては、経過年数で価格は減少しますので、これまで通りとなります。

●登録免許税・不動産取得税の特例措置の延長

登録免許税の特例措置を令和4年3月31日まで2年間延長するようです。
これは、現行と税率が変わる訳ではないので、恩恵が分かりにくいですが、登録免許税の場合、所有権移転の税率は本則では2.0%の税率ですが、要件を満たす一般住宅の場合、0.3%まで軽減されています。延長が無ければ、税額が約7倍弱になりますので、大きな恩恵があると言えます。
また、不動産取得税もこれまで通り、住宅用の土地、建物は本則の税率4%を3%。宅地を取得した場合は課税標準を半額にする特例を令和6年3月31日までの引き渡しまで延長するようです。

●グリーン住宅ポイント制度の創設

新型コロナウイルス感染症の影響により、落ち込んだ経済の回復を図る為、一定の性能を有する住宅を取得する者に対して、「新たな日常」及び「防災」に対応した追加工事や様々な商品と交換できるポイントを発効する制度(グリーン住宅ポイント制度)を創設します。
今のところ、令和2年12月15日から令和3年10月31日までに契約を締結した一定の省エネ性能を有する住宅の新築(持家・貸家)、一定のリフォームや既存住宅の購入が対象となります。発行されたポイントは、「新たな日常」、「環境」、「安全・安心」、「健康長寿・高齢者対応」、「子育て支援、働き方改革」、「地域振興」に資する商品や、「新たな日常」(テレワークや感染症予防)及び「防災」対応した追加工事に交換することが出来るとなっていますが、具体的に何に交換できるかは、今後国土交通省のホームページなどで紹介される予定です。

●税制改正を活用しましょう

今回ご紹介した税制改正は、不動産に関するものとなりますので、それ以外にも改正があるので、今後も情報を把握しておきましょう。
今回のものは確定ではありませんので、今後の発表内容もご報告させていただきます。


資産コンサル部 上級相続支援コンサルタント
上屋 雅樹(うえや まさき)
※本名は「かみや」ですが同店舗にもう一人「神谷」がいるので社内では分かりやすく「うえや」にしています。
宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士2級建築施工管理技士の有資格者。賃貸7年、売買17年の実績で西尾張の不動産ならどんなことでもご相談ください。

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