ウィズコ通信“道”9月号 今月のコラム

「建築資材の高騰」について

こんにちは。資産コンサル部の上屋(うえや)です。
 年2回行っている恒例のオーナーセミナーですが、コロナウイルス感染症のワクチン接種もなかなか進まず、状況が好転しない状況ですので、今回も残念ながら中止することになりました。
 次回は来年5月に開催を予定しております。そのころにはコロナウイルスも収束し、皆様とお会いできることを楽しみにしております。
 さて、今回は「建築資材の高騰」についてお話ししたいと思います。

●「ウッドショック」について

現在、世界的に木材の不足が深刻になっています。これは「ウッドショック」と呼ばれ、日本だけではなく、アメリカや中国でも低金利政策などから一戸建ての建築需要が高くなっていることから、世界的に木材が不足している状況となっています。
 また、海外から木材を運ぶ物流の高騰など、さまざまな要因が重なり、建築資材が急騰しており、
過去にない状態となっております。
 日本の木材の自給率は約37%しかなく、多くの木材を海外からの輸入に頼っている状態です。
日本では徐々に建築件数が減少しておりますが、途上国では木材の需要が伸びてきているため、輸出国も今後需要が伸びる途上国へ輸出が増えていることもあるようです。
 木材の価格が上がることで、住宅の価格は当然に上がりますが、それ以外にも家具なども値上がりする可能性があります。

●人材不足も深刻に

建築資材の高騰とは別に、人材不足も深刻な問題となっております。背景としては、震災の復興需要やオリンピックの大型施設の建築などで、人材の奪い合いが起こり、人件費の高騰を招く事態となっております。
 人材不足ですが、職人の求人はなかなか確保できないことや、現在の職人のメインである団塊ジュニア世帯がここ数年にかけて一斉に引退することが見込まれ、今後も職人の大幅な減少が予想されるため、今後もオリンピックなどが終わったとしても引き続き人材不足が続くと予想されます。
 少ない人材の取り合いから、建築費の高騰は今後も避けられない状態です。

●その他の住宅資材価格も高騰

「ウッドショック」に加え、管理オーナー様には先日明細とあわせて告知しましたが、壁紙・カーテン・床材といったインテリア商材を扱う専門商社の株式会社サンゲツが2021年9月21日受注分から、壁紙、床材、カーテンやテーブルクロスなどのファブリック、副資材の価格改定を実施することになりました。
 他社でも同様な動きが見られ、同じタイミングで価格改定をするようです。値上げ幅は現行価格の約13%~20%引き上げることになります。
 原材料費の高騰に加えて、ウッドショックと同様に物流価格の高騰が原因のようです。
賃貸業界ではリフォームに必ず必要になる壁紙や床材なので、影響は大きいと予想されます。現時点(2021年9月3日現在)では正確な価格の公表はありません。

●設備機器も価格が上昇

木材、クロス、床材などの上昇だけでなく、トイレやユニットバス、キッチンなどの設備機器も全て値上がりしております。
原材料の高騰はもちろんですが、こちらも物流費の高騰が影響しております。
 価格はトイレで約5~15%、ユニットバスで1~3%、タイルで6~13%、キッチンで2~13%ほどの値上げとなっているようです。
 コロナウイルスなどの影響もあり部品が海外から日本になかなか入ってこないため、製造が少なく供給量も確保できないことから、価格だけでなく商品が届きにくいこともあるようです。
 電気温水器などは入荷までに1か月程かかることもあるので、現状、故障すると工事までに時間がかかるため、古くなってきた場合は故障前に直すことをお勧めします。
 大型リフォームやリノベーションは普段より時間がかかることもあるので、ご相談は余裕をもってご連絡ください。

●今後も価格高騰は続く? 

価格高騰はオリンピックや首都圏再開発やリニア建設、東日本大震災や昨今の集中豪雨などの復興による建築需要の増加や、世界的な住宅建築の増加で木材、生コン、セメントなどの建築資材費がどんどん高騰してきたことに、人件費や運送費の高騰が原因です。
 人件費の高騰は、給料を上げても人材を確保することが出来ない状態が続いており、人材の確保が出来ないことが原因との事です。現場の声はお金よりも休みがほしいというのが本音なので、仕事内容の改善をして、外注や分業などで休みの確保をしていることから、利益率が下がり結果として、価格が高騰しているわけです。
 また運送費の高騰についてはコロナウイルスの蔓延から、宅配が増えていることや燃料費の高騰が原因となります。
 これらは今後も続くと予想され、価格高騰はこれからも続きそうです。

●その他も続々と価格見直しに 

この記事は、9月上旬に書いていますが、書いている間にも色々な業者より価格の見直しの通達が
届いております。
ちょうど本日、受水槽などのポンプを取り扱う業者からも10~15%の値上げの連絡がありました。

 また、当社リフォーム部からもトイレの入荷時期が未定になったと報告がありました。

 今後、設備の不足が増えてくると予想されます。
 特に大型リフォームやリノベーションを計画されている方は、時間に余裕をもってご相談ください。


資産コンサル部 上級相続支援コンサルタント
上屋 雅樹(うえや まさき)
※本名は「かみや」ですが同店舗にもう一人「神谷」がいるので社内では分かりやすく「うえや」にしています。
宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士2級建築施工管理技士の有資格者。賃貸7年、売買17年の実績で西尾張の不動産ならどんなことでもご相談ください。

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