ウィズコ通信“道”2月号 今月のコラム

「地震対策」について

こんにちは。資産コンサル部の上屋(うえや)です。

 1月15日にトンガ諸島で大規模な海底火山が噴火しました。遠く日本でも津波で船が転覆したり、

養殖の生け簀で魚に被害が出たりと世界的な被害になっています。

日本でも今後、南海トラフ巨大地震が30年以内に70%~80%の確率で発生するとの事ですので、

他人事ではありません。今回は「地震対策」についてお話ししたいと思います。

 災害対策は事前の準備が重要です。当社でも今年初めから対策室を設置し、しっかり準備をしていこうと

考えていますので、またご報告したいと思います。

●地震保険の説明

地震の被害は地震保険でしか保証されません。しかし、昨今の地震被害から2017年、2019年、2021年と3

段階で値上げとなりました。(2022年度内に一部値下げの報道がありました)

 地震保険は「居住の用に供する建物又は生活用動産」に限られるため、事業用の建物には付保することは

できません。また、損害保険料率算出機構が算出している基準料率が用いられているため、損害保険会社によって

差はなく、地域、建物構造で保険料が決まってきます。

(契約期間や耐震等級、耐震診断の有り無しなどで割引あり)

 保険期間は1~5年までとなり、主の契約である火災保険に付帯する形での契約となります。

保険金額の上限は建物5000万円、家財1000万円で主の火災保険金額30%~50%で設定することになります。

(1個または1組の価格が30万円超の貴金属、宝石は対象外)

 現状、全世帯の3分の1程が加入しており、保険の支払い割合は4段階で判定されます。

①全損(契約金の100%)②大半損(契約金の60%)③小半損(契約金の30%)④一部損(契約金の5%)

原則、即請求で即支払いが原則となり、損害の見積は不要で、損害保険の鑑定で決定されます。

 アパート・マンション経営をする場合、火災保険と地震保険は必ず入っておきたい保険です。

保険金額から考えると全て対応出来るわけではないですが、一度契約内容をご確認ください。

●建物の点検について

消防法で定められた定期的な消防点検を行うことは賃貸オーナーの義務であり、点検を怠ったために設備が

作動せず、死傷者が出た場合は、賃貸オーナーの過失となります。この場合保険が適用されないケースも

あります。

 建物の規模によって設置する消防設備が変わります。消防設備として「警報設備」「消火設備」「避難設備」の

3つに分類され、特に「避難設備」である避難はしごや誘導灯などは生命に関わるものなので、特に重要となり

ます。故障以外にも避難経路がなど荷物で妨害されていて緊急時に逃げ遅れる事がないように点検も必要です。

消防法では半年ごとの「機器点検」と年に1回の「総合点検」がありますので、しっかりと点検をして、

備えておきましょう。

 また、建物の耐震診断や補強も重要になってきます。賃貸オーナーは「土地工作物責任」があります。

そのため、安全に建物を賃貸する義務があるので、必要な対策を実施していないと入居者に対して損害賠償が

発生することになります。

 建築基準法の耐震基準が大きく変わった昭和56年以前は「旧耐震基準」となります。旧耐震基準では

「震度5程度の中規模地震で倒れない程度」となっており、最近の大型地震だと耐えられません。

阪神淡路大震災でも倒壊した建物のほとんどが旧耐震基準の建物です。もし建築確認済証の交付日が

昭和56年5月31日までの建物はもちろん、それ以降の建築物でも耐震診断を受けることをお勧めします。

耐震診断を受けるには、自治体に相談窓口があることが多いので、まずはご相談ください。無料診断や

補助金の受付をしていることもありますが、年度の予算もあるので時期によっては終了している場合もあります。

 ご自身でも外壁や基礎に割れがないか、鉄部の腐食にないかなど目視点検をしてみましょう。当社の管理物件は

定期点検を行っており、不具合があれば、修繕提案をしております。修繕の必要があるにも関わらず、修繕して

いない場合、入居者が負った被害を賠償する必要があります。もし不安があるようでしたら、

当社にご相談ください。

●事前対策について

大型地震が発生した場合に一番被害が大きいのは、意外かもしれませんが電気温水器の被害です。

ガスはマイコンメーターで設定した震度を超えた場合、供給をストップするため、ほとんど被害はないそうです。

2005年に起きた福岡での福岡県西方沖地震でもガスによる火災はほぼありませんでした。

 それに比べて電気温水器は揺れている最中に電気温水器の給水、排水管が折れる事故や固定していない

電気温水器が倒れて漏水被害が相次ぎました。電気温水器には一人用の小さいものでも200Lほどあり、

家族用ともなれば300~400Lくらい有りますので、これが倒れると漏水被害は甚大です。

 もし電気温水器を設置されているマンションを所有の場合は、固定が出来ているか早めにご確認ください。

また、高架水槽などの支えがしっかりしているかも確認ください。

 災害時は電力会社や給水設備業者はとにかく足りません。ガスはプロパンガス会社も都市ガスメーカーも

ガス爆発への対策もあり、緊急時の体制がしっかりしています。そのため、日頃から電気設備業者や水道

設備業者で優先的に対応してもらえる関係作りが重要になります。  ブロック塀の倒壊や落下物の危険がないか

も確認しておきましょう。ひび割れや傾きなどがあれば早めに補修しておきましょう。

●入居者の防災対策

災害時は自分で自分を守ることが必要になります。入居者様にも自分で対策して頂くことが重要です。

地震の際に転倒や落下などがないように、家財のチェックを促しましょう。タンスや棚などにはつっぱり棒や

金具の設置、棚から物が飛び出さないように滑り止めを設置したり、扉が開かないように留め具などの

設置をしてもらいましょう。

 また災害時に避難経路の確保が出来ているか、ベランダや共用廊下に荷物がないかなど確認しましょう。

もしあれば、撤去をしてもらうようにお願いしてください。

 緊急時の備蓄品として、入居人数が3日間暮らしていける食料品や懐中電灯、ラジオ、救急医薬品など

持ち出しができるようにまとめておくことが必要です。

 上記内容をまとめて、入居者に事前に書類などで告知して、少しでも被害を減らすようにしていきましょう。

●当社の対策について

当社では災害時対策マニュアルを現在作成中です。大災害が起きた時の社員の役割や状況に応じた対応について

や事前対策をまとめています。災害時に必要になる備品の準備、定期的な防災訓練を予定しております。

また、災害時に停電でも管理会社として対応できるように、パソコンなどが使用できなくても対応できるように

アナログ資料の準備を開始しました。皆さんも連絡先や緊急時の対応を決めておきましょう。


資産コンサル部 上級相続支援コンサルタント
上屋 雅樹(うえや まさき)
※本名は「かみや」ですが同店舗にもう一人「神谷」がいるので社内では分かりやすく「うえや」にしています。
宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、管理業務主任者、賃貸不動産経営管理士2級建築施工管理技士の有資格者。賃貸7年、売買17年の実績で西尾張の不動産ならどんなことでもご相談ください。

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